食改の指導者の方から聞いた話です。
ある保護者から「うちの子、好き嫌いが多くて困っています。好き嫌いなく食べるようにするために、何かいい方法はありますか」という質問がありました。わたしは即座に「あなたの家では、みんなで食卓を囲んで食事をしていますか」と尋ねました。すると「子どもは食べるのに時間がかかるので、先に食べさせています」との答えでした。
子どもは、基本的に刺激のあるものや食べたことのない味のものは食べません。これは自分を守るために備わっている本能です。ではどうして食べるようになるかというと、周囲の大人がおいしそうに食べているのを見て「安全なのだ」と安心して食べるようになるのです。そんな風に考えるのではなく、生物として本能的にそうするのです。小さい子ほどその傾向が強いので、まず家族みんなで食卓を囲んで食事をしてください。食卓というのは、家族団らんという意味で大切なだけでなく、子どもが生きていく上で、成長する上で大切なのです。 (こんな話でした)
この話は、何も食育だけではないと思います。周囲にかっこいい大人がいると、自分も早くあんな風になりたいと思うでしょう。子ども会活動でも、周囲の大人たちが自ら楽しんでいたり、喜々として周りの人と関わる姿を見れば、自分も楽しく活動するし、積極的に人と関わるようになるでしょう。