自力解決させましょう
あるキャンプで夕食の準備をしている時のことです。ほぼできあがったカレーの鍋をあるグループがひっくり返しました。
(ほほー、やったな。さてどうするかな)
と見ていると、お母さんが一人とんできて、
「あんたら、なんしょんな。ほんまにもー」
と言いながら、手早く片づけました。
「他のグループからもろてきてあげる。どうせ、いっぱい余るんやから」
と他のグループへ交渉に行きました。見ていた何人かの人たちと
「もったいないなあ。せっかくのチャンスやったのに」
と話していると、
「見とるだけでなんちゃせんかった。不親切や。子どもがかわいそう。親なら何とかしてやるのがほんまやろ」
と、このお母さんに「喝」を入れられました。
違うんです。
手間をかけて準備をし、子どもたちに活動させるのは、こんな経験をさせるためなのですよ。
カレーはあきらめて、塩むすびでもして腹の虫をおさえるもでもいいし、他のグループに頭を下げて分けてもらってもいい。
こんなハプニングを自力で乗り越えてほしい。
これは冷たい態度ではなく、育成者の愛情だと考えています。どうでしょう。