風の便り NO.2

自力解決させましょう
 あるキャンプで夕食の準備をしている時のことです。ほぼできあがったカレーの鍋をあるグループがひっくり返しました。
(ほほー、やったな。さてどうするかな)
 と見ていると、お母さんが一人とんできて、
「あんたら、なんしょんな。ほんまにもー」
 と言いながら、手早く片づけました。
「他のグループからもろてきてあげる。どうせ、いっぱい余るんやから」
 と他のグループへ交渉に行きました。見ていた何人かの人たちと
「もったいないなあ。せっかくのチャンスやったのに」
 と話していると、
「見とるだけでなんちゃせんかった。不親切や。子どもがかわいそう。親なら何とかしてやるのがほんまやろ」
 と、このお母さんに「喝」を入れられました。
 違うんです。
 手間をかけて準備をし、子どもたちに活動させるのは、こんな経験をさせるためなのですよ。
 カレーはあきらめて、塩むすびでもして腹の虫をおさえるもでもいいし、他のグループに頭を下げて分けてもらってもいい。
 こんなハプニングを自力で乗り越えてほしい。
 これは冷たい態度ではなく、育成者の愛情だと考えています。どうでしょう。
 

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