卯の花の匂う垣根に

時鳥(ホトトギス)早も来鳴きて

忍び音もらす 夏は来ぬ

こういった優れた歌詞から受ける情感、夏が来たなあと思える実感、

これらは、

卯の花を見たことがある

卯の花の匂いをかいだことがある

ホトトギスを見たことがある

ホトトギスの鳴く声を聞いたことがある

こういった直接体験から得る情報(一次情報)に基づいています。

文字情報から得るものは、直接体験から得られた一次情報と結びついて初めて、イメージ豊かなものとなります。

活字離れが言われて久しいですが、これは文字を読んでも一次情報が乏しいために、イメージが描けない、だから本を読んでもちっとも面白くない、というのが原因ではないかと思っています。

「外遊びが好きな子は、本を読まない」というのは誤ったとらえかたで、実際に子どもを見ていると、外で元気に遊んで、物に触れたり、匂いをかいだり、味見をしたりしている子ほど本を読む面白さを知っていると言えます。

かつては、大人より子どもの方が敏感に季節の移り変わりを感じていたのではないでしょうか。大人は仕事が忙しくてそんな余裕はないところ、子どもは山や野原や水辺で遊んでいたからです。

子どもの外遊びは、豊かな情感を育てるために大切なことです。